2022.04.12 (2022.09.02 アップデート)
みなさんこんにちは!まついえこです。
今日は涙なしには語れない、自宅のカーボンフットプリント測定のお話です。
紆余曲折しながらの道のりがスタートしたのは、昨年12月でした。
どうやってカーボンフットプリントを測る?
ぽっかりと時間ができたとき、「やってみよっかな」と思ったのは自宅の太陽光発電でした。
狭い分譲マンションですが、5階で日当たりもよいし、太陽が出てる時間は冬も暖房もいらないくらいだし。日々これを電気に変えないのはもったいないなーと思っておりまして。
しかし、
- せっかくやるなら、Before Afterを計測して、ちゃんとどれくらい効果があったのか測ってみたい!
- 大体世の中、みんながみんな、エコとかSDGsとかいってるけど、いったいどれだけ意味があるのよ。(今となっては私もその一人だけど)
ということで、電気だけではなく生活全体のカーボンフットプリントを測ってみようというチャレンジがはじまったのでした。
さて。。。
何を対象にしてどう測ればよいかもわからないわけで・・・とりいそぎ「うちエコ診断士」なる資格試験のテキストを取り寄せてみる。
温室効果ガス排出量の計算方法
排出量=活動量 x 排出係数 x温暖化係数(GWP)
なるほど・・。今排出係数はCO2換算なので 1でよし。 商品を買っている消費者の私的には・・・

で、一年間の一人当たりのカーボンフットプリントは

なはず。うん、これで大丈夫なはず。
じゃあ今日買ってきたこのにんじんは?

にんじん1kgあたりのCO2排出量って、なんだ??
よく工場の購買のおじさんがいってた原単位ってやつだ。。。(当時はお金だったが、今はそれがCO2に変わっただけ。)
Wikiの”カーボンフットプリント”には
一つの商品における原料の採掘や栽培、製造、加工、包装、輸送、および、購買・消費されたあとの廃棄に至るまでの、それぞれの段階で排出された温室効果ガス(温暖化効果ガス)である二酸化炭素 (CO2)などの総合計を重量で表し...
な、なるほど?
でもって、このにんじんだと・・・どうなるの?

あふれ出るギモン・・・うー--ん。
がんばって、農家と卸と八百屋と区役所の廃棄物担当の人にききまくっても計算できる気がしない・・・
産地 とか商品違うたびにこれやってたら、、、確実に死ぬ。
原単位を探せ!
イギリスでカーボンフットプリント計算するのが流行っているとか聞いたこともあるし、環境省のページとかにものってるから、どこかに誰かが原単位のデータを持っているはず。。。Google、Google、、、
最初に見つけたのは、こちら !
3EID
「産業連関表による環境負荷原単位データブック(3EID)」は,わが国の『産業連関表』を用いて算出した“環境負荷原単位”を収録したデータブックで2002年に発行されました。このWeb editionでは,更新した最新のデータをホームページより提供しております。
すばらしー!これで解決か!
早速データをダウンロード!!

おー、GHG排出原単位ある!やった!。トンだけど・・・まあ、1000分の1にすればkgになるもんな。おっけーおっけー。
(すくろーる、スクロール、Scroll。。。。。。。)

390項目。。。
取り急ぎ1月一か月のカーボンフットプリントを出したいが。。。
390項目 x 31日の表を、毎日埋めて計算するのか?できるか・・・うーん。微妙。。。ちょっと無謀やもしれん。。。
ほかにもないか見てみよう。
レポート”1.5°Cライフスタイル― 脱炭素型の暮らしを実現する選択肢 ―”
ひたすら、カーボンフットプリント、原単位、計算、アプリ、ツールなどなどでGoogle検索しまくって、見つけたのがこちら!!
1.5°Cライフスタイル― 脱炭素型の暮らしを実現する選択肢 ―
すばらしい!!各国のライフスタイル・カーボンフットプリント(一年で排出する、国ごとの平均値)が載っている! (p3)

カテゴリーも”食” ”住居” ”移動” ”その他の消費財” ”レジャー・サービス”の5つに分かれていてナイス!
国による違いもわかって、カーボンフットプリントの考え方もすごくわかりやすく書いてあります。皆様もぜひ一度パラパラしてみてください。
そうですよー、この自宅版を作りたいんだよな。うーんどうやってー。。。。(ここで3日経過)
そして、ようやく気付いたのです。
p38、39のこれ!ここにあるじゃん原単位。なんで気づけなかったんだ、自分。

穀類だと、
カーボンフットプリント 260kgCO2e/人/年
一人一年あたり消費量 160kg
→カーボンフットプリント 260 ÷ 160= 1.625 kgCO2e/kg
項目も全37項目。前回の10分の1!! これだ、これしかない!!
ということで、計測用のエクセルを作成しました。

やったよー、長かったよー。これでようやく年が越せる。1月になったら毎日これをうめていくだけ (涙)
ということで、ようやく原単位の問題は(一旦)解決し、計測に入ることができたのでした。
今日も最後まで読んでいただきどうもありがとうございました。次回は、”おうちのカーボンフットプリントをはかってみる (後編)”でいよいよ1月のカーボンフットプリント計測までお届けします。
本日も最後まで読んでいただきどうもありがとうございました! Have a nice and eco Day!
~ ご参考情報 ~
「産業連関表による環境負荷原単位データブック(3EID)」 | https://www.cger.nies.go.jp/publications/report/d031/jpn/page/what_is_3eid.htm (c) A. 南斉規介 (2019) 産業連関表による環境負荷原単位データブック(3EID), 国立研究開発法人国立環境研究所, http://www.cger.nies.go.jp/publications/report/d031/index.html B. Keisuke Nansai, Jacob Fry, Arunima Malik, Naoki Kondo (2020), Carbon footprint of Japanese health care services from 2011 to 2015, Resources, Conservation & Recycling, 152, 104525. |
1.5°Cライフスタイル― 脱炭素型の暮らしを実現する選択肢 ― | 日本語要約版https://www.iges.or.jp/jp/publication_documents/pub/technicalreport/jp/10464/1_5_report_A4_FINAL_REPORT_j_web.pdf 日本語要約版著者 小出 瑠・小嶋 公史・渡部 厚志(IGES) 日本語要約版レビュー 西岡 秀三・浜中 裕徳・堀田 康彦(IGES) |
うちエコ診断 | もしご担当者の方、ご覧になってたら&改善の予定があればご連絡ください。検定制度とその後の登録について一家言ございます。(ワード2ページ、4つのトピックをワードにまとめ、環境省のパブコメで提出しました) |
ご意見、感想、新しいアイディアなど、なんでもコメントいただけると、ものすごくうれしいです。