隠岐諸島 海士町(あまちょう) で ”海士町産100%のワインをつくり、人と人とをつなぐプロジェクト ”ワノネ” の皆さんが、週末東京でワークショップをするらしい!
飛び入りで プロジェクトの歩みの共有や、2023年~将来を考えるディスカッションに 参加させていただきました。
- ワノネの皆さんが目指すワインづくりとは?
- 今年はどんな挑戦が待っている?
いろんな才能を持った方があつまって、常識破りのワインを作り上げていきます。ワクワクした空気が伝われば嬉しいです!
”ワノネ” ってどんなプロジェクト?
このプロジェクトのリーダー 石川 潤さん(以下、なじみのあるJUNさんで)は、日本でも海外でもバリバリに新規事業を立ち上げてきた方ですが、自然と人にやさしいくらしを求め数年前から隠岐諸島、海士町に一家で引っ越しました。
自然循環に乗るものだけを使う、自給自足な暮らしを追求していらっしゃいます。

地元の方と地域おこしにも取り組む中で、使われなくなった
- ぶどう畑
- 畑のそばの小屋(基地)、納屋
- 作ったばっかりのワイン醸造所
を活用したワイン造りに挑戦することに!
JUNさんと仲間の皆さんは、『自然循環にのるものだけしか使わない、海士町産100%のナチュラルワイン』 を目指すことを決定。
仲間全員で取り組むプロジェクトとして、”WA(仮)” を経て、”ワノネ(正式プロジェクト名)” と名づけられました。
”ワノネ”の ワ
- 人の”輪” - ワイン作りやワインを一緒に楽しむことで、人と人とがつながって広がっていく
- 循環の”輪” - 自然の循環の恵みを生かし、自然循環の妨げをしないワインづくり
- ワクワク
- ワイン
- (W)A - 海士町のA
”ワノネ”の ネ
- 音色
という想いがこもっているんですって!
この話が紹介された後、青森出身の参加者の方から
「青森では 自分のことを『わ』と呼ぶんです。ワノネは 『自分の根っこ』にもなりますね」
とコメントが。いいねー!ということで、早速ワノネに込められた新しいメッセージが増えました。
紹介し忘れちゃいましたが、今回のワークショップの参加者は、経歴も、スキルも本当に様々な面白い方ばっかり + 一緒に来てくれたご家族、お子さんの総勢15名でした!
・プロジェクト当初からかかわっている方~飛び入り参加の私まで、
・海士町に住んでいる方、行ったことがある方、行ったことない方まで、色々。
こんなにバラバラのプロフィールの人が集まることも珍しい。共通点は、プロジェクトの応援隊 & 最近変化がある というところですかねー

16日ワークショップの様子です。
それぞれが取り組んでいることも、本当に様々。
・JUNさん・協生農法の研究者
・ホスピスやインターナショナルスクールの立ち上げ中、・地域おこしNPO代表 / 循環型経済人材育成の大学立ち上げ
・最近水泳の先生から循環型社会創成のスタートアップに転身
・投資金融→土地の土で暮らしや幸せをつくる左官に
・JUNさんと同じ会社→来月から新しい会社に転職予定
・起業支援、新規事業支援
・大手スマホアプリの会社で新規事業創出→独立、地域再生エネルギーや地域創生をリード
・駆け出し環境活動家
”海士町産100%” の意味
「自然派ワイン」「ナチュラルワイン」と聞くと、まず思いつくのは
- 有機農法
- 再生エネルギ
- 資源のリユース・リサイクル
あたりかと思います。が、ワノネのこだわりはもっとぶっとんでました。
衝撃だったのは、昨年海士町に2回訪問し、で草刈りやら、農作業やらをJUNさんと一緒にやってきた方からのこのお話。
畑から家に自転車ひいて帰っているJUNさんが言うんですよ。
『本当は、家と畑の移動に自転車使うのもイヤなんだ』
って。。。何の話かと思って聞いてたら
『自転車のタイヤって結局石油からできてるし、走ってる道路だって結局アスファルトじゃないですか』
驚きますよね。ワインの材料とかだけじゃなく、かかわるもの全部を循環できるもの、自分たちや海士町の中で作れるものだけにしたいんだって。
な、なるほど??
JUNさんからも「ワインを仕込める容器も自分たちで作りたい」ということで、こんなコメントが。。。
『ワインを仕込む容器も、海士町の土で、自分たちで作れるもので』 ということで、ワイン発祥のジョージアでやっている土の中に甕をうめて仕込むやり方を日本の甕でもできないか、
甕づくりをしている職人の方に相談に行きました。
小物づくりのプロでも、大きな甕を作れるようになるためには、5年かかるといわれました。
土も職人の方にきてもらってみてもらったんですけどね・・・本焼の1300度に耐えられなそうということです。焼き物を焼く大量の木も必要ですしね・・・
もしかしたら、木でつくる桶の方がよいかもしれません。
思いついたら、人を探して相談しにいく、実際海士町まで職人さんに来てもらう、っていうのもすごいけど・・・醸造所もそのなかの設備も一式そろってるのに、「それを使ってワイン仕込もう」と思わないその発想がスゴイですよ。。。
いろんな段階を踏みながらになりそうですが、目指しているのは『海士町産100%、自然循環に乗るものだけしかつかわないワイン』 なのです。
2年間の歩みと、今年の目標!
2年間の歩み
だいたい時系列?かな。挑戦と葛藤と前進とがつまった2年間でした
- 全国各地の個人醸造家やワイナリーをめぐってワイン醸造の勉強
北海道2箇所、佐渡ヶ島、奈良、大阪、滋賀、岡山とめぐりながら、仲間と一緒にワイン造りを学びました。このときジョージアの甕でのワイン造りの仕方を知ります - 自然派ワインづくりの大岡ひろたけさんに出会う。
師匠になってもらい、みんなで岡山の大岡さんの醸造所で修業。「3日間みかんをしぼってタンクに仕込む作業をし、みかんワインづくり!」もやりましたー。 - 甕を自作するために、甕づくり研修に臨む
が、、、10~15年の修行が必要なことが判明。 - 受け継いだぶどう畑で、日本でも病害虫に強い品種の苗を接ぎ木
地元の人や、プロジェクトメンバー総出の『接ぎ木祭り』でわいわいやったところ、育種家(ぶどうの苗を育てる人)、と師匠の大岡さんにメッチャ叱られる
(木の血管と血管をつなぐような繊細な作業なので・・・できるだけ成功率をあげられるよう、作業精度が必要だったらしい。。。大の大人がめちゃくちゃ叱られる現場ってそうない・・・) - ぶどう畑の拡張!
地元の高校生30人にもてつだってもらい、穴を掘って苗木を植える - 大岡さんの強い勧めで、春前に石灰硫黄合材を蒔く
先のやりとりでもだんだんわかってきたと思いますが、この時もJUNさんは薬剤を使うべきかどうか、相当迷った
噴霧器は使われなくなったものを、知人の方からお借りして作業しました - 初醸造! 初お披露目!
昨年夏に接ぎ木しなかったブドウの木からとれた実を、大岡さんの醸造所で仕込み & 瓶詰。
町の文化祭にも出店! 目指しているワインとして師匠の大岡さんのワインを町のみなさんに飲んでいただき、ワノネの取組みを知っていただきました - 年末 海士町の牛突き祭りで出た廃材で、ぶどうの仕立て用の構造を制作
なるべく海士町にあるものを、という想いが作業につながってますね。
(牛突き祭りって何?とおもってググったら”闘牛”のような神事、みたいです。。。リンク貼らせていただきます のでぜひ!)
2023年 今年のテーマ (まだ決まってないけど、JUNさんの作戦はこんな感じ)
- いよいよ海士町での醸造に向けた準備!
ワインを作るための準備はもちろん、より多くの人に楽しんでもらえる方法も考えて実現していく - ブドウ畑拡張と整備
ひきつづき興味をもって参加してくれる海士町の方や、島に来てくれるプロジェクトメンバーと一緒に、無理のない範囲で進めていく
草刈り用のヒツジを調達したい! - 醸造ノウハウのまとめ
大岡さんに教わる最後の年。独り立ちを目指して、醸造ノウハウを確立・まとめておく。 - プロジェクトへの様々なかかわり方
プロジェクトメンバーや、応援してくれる人とのつながり、一緒にできることを増やしていく
わたくしも、未経験、微力ながら、1)の準備のところで法人化(?)や諸々必要な申請・許可の取得あたりを中心に、お手伝いさせていただくことになりました。
ちゃんと口約束にならないように、ここに書いておきます。
2.のヒツジの調達! 畑に生えてくる下草刈りの手間軽減、自給自足をかなえてくれる羊毛の生産、(さいごにはお肉まで・・・)。2023年の期待の星になっています。
ヒツジ、身近にいらっしゃる方、調達方法などご存じの方いらっしゃれば、ぜひ教えてください!

ことしもみんなの情熱とワクワクに満ちた楽しい一年になりますように!
また楽しい報告をこちらのブログでもさせていただきたいと思っております。
- とにもかくにも、一緒にやってみたいという方、ぜひご一報ください!
- 「こんなことをワノネと一緒にやってみたい」というアイディア、ご提案も募集しております
~ ご参考情報 ~
ワノネ
海士町産100%のワインづくりを目指す JUNさんとその仲間たちです。
今年もいろんなことをやろうとしています。ご興味、活動への参加ご希望あれば、こちらの記事へのコメントや、ブログのお問い合わせからお気軽にご連絡くださいー!
こんなことをしてくれる人がいらっしゃったら、とってもうれしい。です
・羊の調達、飼育に詳しい方
・農業法人の設立、許認可申請などに詳しい方
・中古太陽光パネルでエネルギーの自給自足、EV自動車への充電に挑戦します。電気工事、設置スキルをお持ちの方
・とにもかくにも、一緒にやってみたいという方
・「こんなことをワノネと一緒にやりたい!」というアイディアをお持ちの方
石川 潤さん
国内外でいろんな事業を立ち上げてきた、バリキャリ。出会ったときに胸に着けていた名札が 『JUN』 だったので、私の中ではJUNさん。
J株式会社 Gaiax さんの JUNさんの紹介ページや、一家で海士町に引っ越しを決めたころから、どんな暮らしや取り組みをしてきているのかなどなど。面白い記事が満載です。
・お湯は隣の竹林の倒木、立ち枯れの竹をつかった竹ボイラー!
・引っ越した家も、家電も、全部中古で譲り受けたもの!
・ニワトリがいる。たまごを生んでくれる
スゴイ暮らし方です。頭が下がります。
ご意見、感想、新しいアイディアなど、なんでもコメントいただけると、ものすごくうれしいです。