2022.8.18 (2022.09.12 アップデート)
皆さん、夏休みいかがでしたかー?
私も実家に帰ってきまして、今回の ”地球のしごと大学#02 関係人口を哲学する” の授業は、8月10日の講義を録画でキャッチアップした内容になります。
高橋博之さんからの熱い想い
今回の講師は、東北食べる通信など生産者と消費者をつなぐ活動をずっとしてらっしゃる高橋さんです。
90分の講義の間、資料は(たぶん、原稿も)一切なし。ご自身の経験からにじみ出る熱い想いが本当に印象的な講義でした。
昔々、大学の教壇では、うろうろ歩きながら話し続ける教授いたけど・・・一切テキスト、資料なしの講義はそれ以来やも。
なかなか文面では伝わらない、生の語り手の迫力があります。とてもアクティブに活動されているので、ぜひ、高橋さんのSNSフォローして、生の声を聴けるチャンスをゲットしてください。
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そのほかにも
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熱く、バイタリティーあふれる高橋さんのお話を、文字にしてしまうと伝わる熱量が半減してしまいますが、、、がんばって超サマリーにしてみました。
ご本人のレビューはいただいていないため、内容が間違っている場合の文責はすべてまついです。
(何かお気づきの方は、こっそり”問い合わせ”からお知らせいただけるとうれしいです)
分断をどう乗り越えるか、解決策は「がっちゃんこ」
自然との分断、都市と地方の分断、生産者と消費者の分断
自然を相手にして食べ物を作る人(生産者)と食べる人(消費者)が見えなくなっている。お金との交換でつながりはあるはずだが、お互いの顔が見えなくなってしまっている。
戦後の高度経済成長期では、安定的に、一定品質の食料を大量に生産・流通する必要があり、いまの仕組みができてきた。
しかし、食の貧困は解決し、いままでとは違う仕組みが必要になってきている。
自然を相手にしている生産者は人間も自然の一部であり、自然からの恵みを食べて生きていると実感している。
都市で暮らす消費者は規格化された野菜がならぶスーパーで食べ物を買い、ガソリンや電気と同じように安いものを選ぶだけ。自然とのつながりや、食べているものが自然や生産者の恵みだということを忘れている。
”鼻”という器官はない。ほかの器官とつながっていて境界線はない。
欧米から入ってきた機械論的身体感では、人の体を個々のパーツの集合として考えていたが、実際はそれぞれが関連しあって動いている。
食べ物は、他の生き物の死骸。食べ物の中の分子と体の分子が常に入れ替わっていて、3日前の自分は今の自分と同じではない。体は自然そのもの。
関係人口を増やす試みとして、生産者と消費者をつなぐ「東北食べる通信」をやってきた。
関係を構築するには、積み重ねが必要。日々積み重ねていくことができ、食べるのが嫌いな人はなかなかいないので、食べ物をきっかけにしたつながりの再構築をする場になっている。
「おもいやり」がビジネスの要
その1ー月間 400万円を稼ぐ、ミカン農家の話。
自分で集客したことはない、お客さんがお客さんを呼んでくれるしくみができあがっている。
買ってくれた人、来てくれた人のことをご主人が覚えている。次の年にオーダーが入った時、発送連絡のメールに
「去年は入学式がコロナでできなくて大変でしたね、今お子さんは楽しく学校通ってますか?」
と一言添えられている。セグメントごとに大量の広告や情報があふれる世界とは真逆。
根強いリピータの人が、自分の周りの人に口コミで宣伝してくれる。
コアのお客様とのつながりがあり、いままで活用していなかった農園の資源や、新商品のマーケット調査なども協力してくれる。
その2-喜多方のアスパラ農家さんの話
買ってくれた人に、「遊びに来てね!」とかならずレターを入れている。遊びに来てくれた人には、半日かけてラーメンだけではない地元のおススメを紹介して回っている。
コアなファンはすでに200人になっていて、年2回の収穫期には、農園で収穫の手伝いとBBQパーティーをするために100人くらい毎回参加する。東京で居酒屋を貸し切ってのお疲れ様会では、参加者同士いろんなスキルや仕事を生かして、助け合っている。
子供は親の背中をみている
日本では一貫して子供の自殺者がふえ続けてきた。相対的貧困層よりも、中間層以上の方が自殺率が高い。
子供のころから、習い事でスケジュールが埋まっている。大学生になったとき、「自分がやりたいことはなにか」「生きがいはなにか」わからなくなっている人がすごく多い。衣食住は十分な環境で育ってきた若者が、前は50代、60代が考えていたような課題にいきなり若いうちにぶつかるようになった。
自殺の原因は様々で、決めつけることはできないが、あえて夢を持って働き暮らしている大人が少ないといいたい。お金を稼ぐために、死にそうな目で、満員電車にのり、定時を待つ働き方を延々続けることで消耗していく大人をみていたら、子供は夢をもって大きくなれない。
解決策は「がっちゃんこ」、都市と地方をつなぐ二拠点、他拠点居住
JR、日本航空など交通関連の会社、地元の空き家、使ってない車など遊休資産の活用などをおこないながら、都市に住む人が2拠点目の地方拠点を持ち暮らしていける「2拠点居住」の仕組みをつくるべく、現在企業との検討やロビー活動を実施中。
2拠点居住社会実装タスクフォースも自民党内にできている。
1人の人が2つの住民票を持ち、複数の住む場所で分散納税ができるしくみや、託児や学校も複数拠点で運用できるように法制や仕組み運用をアップデートしていく必要がある。
二拠点、他拠点居住の狙い
- 人口が減っていくこれからの日本の社会でも活力を維持することができる
- 地域の人も、「外から帰る人、どうせ帰る人」という視点から、地域に貢献するひととして新しい人を迎えることにつながる
- 複数の生活拠点を持つことは、今後増えてくる自然災害のときのリスクヘッ二にもなる。一か所に固まって生きることはリスク。
- 都会の人は、田舎で体を動かして働きリフレッシュ、田舎の人は外からの視点で新たな地域の価値や自分の仕事の意義に気づくことができる
いかがでしたでしょうか?
今日も最後まで読んでいただきどうもありがとうございます!次回は、9月に”地域創生の統合医療”についてお届け予定です。
Have a good day!